両行が合わさった「ほくほくコンサル」だからこその強み。
銀行系コンサルティング会社ならではの強みはどんなところか
T.F
やっぱり「最初の相談相手になれる」ことですね。一番身近でお話をお聞きできる支店の担当者の方と連携することで、悩みを抱えるお客さまのもとへすぐに駆けつけて相談に乗れます。また、資本政策やM&A戦略、各種経営コンサルティングとワンストップで様々な経営課題解決のお手伝いができることも私たちの強みです。
H.S
一般的なコンサル会社と異なり、北海道・北陸銀行のお客さまをおつなぎできることです。すでに銀行取引があるため、財務状況まで把握した上で相談に乗れるのは大きいですね。ほかのコンサル会社にとっては、イチからそこまでの関係性を築くこと自体、大変ですから。
K.A
本当に、そう。国内にはM&A仲介企業が数え切れないほどありますが、北陸銀行・北海道銀行のグループ会社だからということで信頼してもらって、最初の接点を持てる——これは実感しますね。
両行が合わさったことでの強みは何か?
K.A
ほくほくコンサルティングができる前は、特にM&Aは情報管理が厳しくて、同じほくほくフィナンシャルグループであっても銀行間の連携が難しい分野でした。ほくほくコンサルティングになったことで、両行それぞれが持っていたお客さまのデータにアクセスできるようになり、業務ノウハウもお互いに参考にしながら新しいフローを作れています。また、M&Aは企業のマッチングが成否のカギを握りますが、北海道銀行は北海道全域、北陸銀行は北陸3県に加えて東京や大阪などの主要都市にもネットワークがあるので、より広域でのマッチングができるようになりました。
T.F
経営コンサルに関しても同じですね。これまで両行がそれぞれコンサルティングのノウハウを蓄積してきたことに加え、北陸銀行は製造業、北海道銀行は1次産業など地域性を活かして培った知見を持ち寄ることができています。それぞれの情報・ノウハウを持った人材同士が交流することで、両行の強みの受け渡しができていると感じています。
印象に残っている案件
今までに印象に残っている案件について
T.F
私の場合は、札幌近郊の電気工事会社A社です。ほくほくコンサルティングができてすぐにご契約をいただき、今も伴走支援を続けています。営業店向けの勉強会で、人事領域をテーマに話したところ、担当者からすぐに「紹介したい会社がある」と連絡があり、契約につながりました。
A社は設立6期目ですが、創業以来右肩上がりで成長しており、毎年10人近く社員も増加しています。成長フェーズに入り、経営陣だけでは組織を把握しきれなくなっていたので、人事の仕組みが必要になりました。ご支援内容として、1年目に人事制度を構築し、現在2年目に入り運用のサポートを行っています。
北海道エリアで経営コンサルティングの仕事を活性化させること、長くおつきあいできるクライアントを見つけること、ほくほくコンサルティングの立ち上げ以来、私が目標としてきた2つを実現できた思い入れの深い案件です。
H.S
私は、海沿いのエリアに本社を構える設備管理会社のB社です。実はB社は、私が支店にいたときから担当していたお客さまなんです。グループ会社が複数社あり、株の持ち方に長年悩んでおられました。私も3年間ほど伴走する中で、最終的に息子さんへの事業承継が実現しました。その後はグループ会社の資本政策にも一緒に取り組み、付随取引にもつながったので、その意味でも幅広く貢献できた案件です。
事業承継は経営者にとって重要なテーマですが、本業ではないため、「後回しにしたい」と思う方も少なくありません。ですが、周囲の状況や経営者の心境の変化で、突然動き出すこともあるんです。そのため、事業承継を考えているお客さまには、定期的・継続的なフォローが欠かせません。営業店とも連携して、グループ全体で取り組んでいくことが大切だと感じています。
K.A
私は、富山県に本社がある機械メーカーのC社です。北陸地方ではその分野でトップ企業ですが、人口減少や地域の将来性を考えて、大手企業と早めに手を組んだ方が会社の成長につながると判断し、M&Aによる会社譲渡の相談を受けました。
約2年かけて譲受企業を探したところ、関西の大手搬送メーカーが興味を示し、M&Aが成立しました。C社の社長は引き続き代表として勤務しています。譲受企業は全国に拠点がありますが、北陸は未開拓地域で、M&Aを通じて北陸進出を実現できました。さらに、C社は資金的に難しかった設備投資も積極的に行えるようになり、提携後は急速に成長を続けています。売り手も買い手もWin-Winになった案件として、とても印象に残っています。
得られるスキルと経験、やりがい
どんなスキルが身につき、やりがいは、どんなところにあるか?
T.F
経営コンサルは、お客さまの経営課題のど真ん中に入り込む仕事です。そこで得られる知識や課題解決のプロセスは、貴重な経験になります。プロジェクトの運営では、PowerPointやExcelなどのツールを使い、目的に応じて情報収集・分析し、わかりやすい資料にまとめるスキルを身に着けることができます。さらに、プロジェクトの計画や進行を管理する力、経営陣や社員の方の話を整理するファシリテーション能力、ステークホルダーへのプレゼン力、経営課題を聞き出す傾聴力なども、仕事を通して鍛えられます。
やりがいの面では、自分でも知らなかった課題に直面し、それを解決に導けることが大きな満足につながります。お客さまと一緒にゴールを達成する喜びも格別です。すべてのプロジェクトが新しいチャレンジで、組織や人も異なるため、同じ方法で解決できるわけではありません。だからこそ、常に新しいことに挑戦できることが、この仕事の面白さだと思います。
K.A
M&Aも同じです。プロジェクトごとに業種や会社の状況、経営者の考え方もまったく異なります。だから「こうすればうまくいく」という成功法則はありません。もちろん、うまくいかないこともあります。譲渡を断念して会社を畳むことを選ぶ場合もあれば、理想が高すぎてなかなか譲受企業が見つからないこともあります。ご相談を受けてから成約にいたるまでには早くても1年、長ければ3年以上かかります。正直、苦しいことの方が多いですが、経営者にとって子どものように大切な会社の譲渡に立ち会い、それを支援できることが、この仕事の大きな魅力です。
M&Aは会社の大きな分岐点です。ほくほくフィナンシャルグループとしてお任せいただくことになりますが、個人としてもお客さまから信頼される振る舞いや相応の知識が求められます。責任は重いですが、その分、努力を重ねることで判断力やスキルが磨かれ、成長を実感できます。会社の重要な意思決定に携わらせていただくことは、信頼の証し。大変なことも多いですが、その分、やりがいがあります。
H.S
事業承継のプロジェクトでは、銀行業務で培った財務知識に加えて、税務や法務、労務など、幅広い知識が身につきます。事業承継は長期戦ですが、無事に出口まで導ければ、大きな達成感があります。経営者にとって、事業を譲ること、株を手放すことは「卒業」のようなもの。そうした場面に立ち会い、お客さまの記憶に残る仕事ができるのは、本当にやりがいがありますね。
今後の展開とメッセージ
これからの取り組みや、仕事において意識していること、ビジョンについてのメッセージ
T.F
私はこれからも、経営コンサルティング業務の活性化に全力を注いでいきたいと考えています。北陸銀行・北海道銀行のお客さまはとてもすそ野が広いので、どのような課題にも対応できるゼネラリストとしての力を磨き、もっと信頼される存在になることを目指します。そして同時に、専門性を高め、「○○のことならほくほくコンサル」と言っていただけるよう、プロフェッショナルとして特定領域での強みを確立したいと思っています。
K.A
北海道・北陸ともに、後継者不在率は50%以上と非常に高い水準にあります。事業承継の課題解決方法としてM&Aが注目される一方、参入障壁の低さからさまざまなM&A会社が増えています。その中で、ほくほくコンサルティングならびに私個人が、お客さまから選ばれる存在である必要性を、これまで以上に強く感じています。そのためには地銀グループの安心感に加え、信頼されるアドバイザーとして日々の情報収集や知識習得は欠かせません。私たちにできることは限られていますが、1社でも多くの企業の事業承継問題を解決し、地域の経済や雇用を守る。その活動を着実に続けていきたいと思います。地域から選ばれる企業、そして担当者であり続けるために、これからも研鑽を重ねてまいります。
H.S
北海道・北陸ともに人口減少という課題を抱える一方で、北海道はラピダスの進出、北陸では設備投資の回復など、未来に向けた明るい動きも出てきています。私たちは広域連携を強みに、仕事を通して北海道と北陸、両地域の活性化に貢献していきたいと考えています。
そのためにも、私たちには仲間が必要です。新卒採用はもちろん、さまざまな経験を持つ方の中途採用にも力を入れています。他の企業で培った知見やスキルは、ほくほくコンサルティングにとっての新たな価値になります。銀行グループのコンサル会社ということで、情報管理の厳格さや、労務面の安定性など、一般的なコンサル会社とは少し違う“カタさ”があるのも、私たちのカラーです。
北海道や北陸の未来を、一緒に支えていきたい——そんな思いを持つ方に、ぜひ仲間として加わってほしいと考えています。